ネズミを撃退するには、数ある手段の中から「効果のある方法」を選択することが大切です。家じゅうに何匹潜んでいるかも分からないネズミをしっかり追い出すためには、どこに何をどんなふうに使えば成功するのでしょうか。また、すぐ目の前でネズミに遭遇してしまった場合の対処法も合わせてご紹介します。
ネズミは追い出すだけでなく、再び侵入されるのを予防することが肝心です。ネズミを近寄らせないためには3つのポイントがあります。これを読んで、ネズミを家から遠ざけましょう。
家に潜むねずみを追い出す方法
ネズミを家から追い出す方法として、忌避剤を使った方法があります。主な4種類の忌避剤について、特徴とメリット、デメリットを簡単にまとめてみました。予算や場所に合わせて使用するとよいでしょう。
スプレー型
他の忌避剤との併用やねずみが出現したときの応急処置として有効です。
メリット : 屋根裏や天井裏でも撒くことができる
デメリット: 効果が短い、使い場所が限られる、ネズミがにおいに慣れる
くん煙型
即効性がある反面、数日しか持ちません。
メリット : 広範囲、隙間かかわらず効果が期待できる
デメリット: 火災感知器に反応しないように注意が必要、オーディオ機器や食料品、子供やペットを保護する必要がある
設置型
即効性はない一方、効果は数か月もつものが多いです。
メリット : 持続性が高い
デメリット: 野外ではあまり作用しない
超音波型
安全に設置できるが効果がない場合もあります。
メリット : においが少ない、危険性が低い
デメリット: 公正取引委員会の排除命令が出た商品もある、ネズミが慣れる可能性がある、効果は限定的
また、このほかにもトウガラシやハーブなどネズミの嫌がるにおいを忌避剤として利用する方法もあります。乾燥したトウガラシを忌避剤がわりに設置すれば、ネズミだけでなく他の害虫の侵入も防ぐことができます。ベランダや中庭があれば、ハーブを育ててみてもよいかもしれません。
ねずみに遭遇してしまった時の対処法
ねずみが家のどこかいることは分かっていても、実際にリビングやキッチンなどで遭遇してしまうと衝撃が大きいですし、食害や衛生問題的にも危機感が倍増しますよね。今すぐこの手で駆除しなければ!と焦る人も多いのではないでしょうか。
しかし、ねずみは危険な菌が多く、たとえ噛まれなくても鼠咬症に感染する恐れもあります。そのため、触れずに駆除することが大切です。ここでは、身近に遭遇するねずみに効果的な3つの対処法を紹介します。
殺鼠剤
毒の入った餌を置いて仕掛けるタイプの罠です。置くだけなのでお手軽なグッズです。しかし、即死するわけではなく、住み家に持ち帰って食べた後で死ぬケースもあるため、目の届かないところでネズミの死体が放置されてしまうおそれもあります。
その場合、悪臭やシミの原因にもなりかねるため、設置をしたら定期的に様子を見にいくようにしましょう。また、ネズミに毒耐性がつく場合もあるため、餌を別なものと替える必要性も出てきます。
粘着シート
ネズミの通り道に置き、強力な粘着のりで捕まえるタイプの罠です。引っかかってくれればそのまま処理をすれば済むため、殺鼠剤よりもお手軽です。しかし、引っかかるまでの下準備が重要になってきます。
確実に捕まえるためには「ラットサイン」と呼ばれるサインを見極め、ネズミの行動経路の特定をしなくてはなりません。特定できない場合は、壁際や部屋の隅、角、家具の間などにシートを隙間なく敷き詰めることになります。屋根裏や天井裏を調べる必要があるため、業者に設置してもらうのが一番かもしれません。
捕獲器
ネズミを餌でおびき出して捕まえるタイプの罠です。バネ式の罠とカゴ式の罠があります。好奇心が旺盛なネズミに対して効果的といえます。餌はサラミなど匂いがして腐りにくいものがよいでしょう。
しかし、ネズミは警戒心が強いためすぐに捕獲はできないので、1週間~10日間ほど根気よく待つ必要があります。捕獲後、ネズミを処理する必要がありますが、処理を怠ると死体が腐乱していくため罠にかかった後のネズミを放置しないように気を付けましょう。
ねずみを近寄らせないためのポイント
ネズミを追い出すことに成功したあとは、ネズミを近寄らせないことが大切です。3つのポイントを紹介します。
エサを与えない
食べ残しや食べこぼしはもちろん、ペットフードや生け花もネズミの餌となります。食品は必ず容器にしまい、戸棚に入れ、生ゴミはふたのついた容器に入れるようにします。
既に食べられてしまっている場合は、食料の近くや通路に粘着シートや忌避剤などの罠を仕掛けておくとよいでしょう。
住み家を与えない
ティッシュペーパー、衣類、雑巾、ビニール袋などはネズミが巣作りをするときの材料になります。絶対に運ばれないようにしましょう。見落とされがちですが、長期間押入れにしまわれたままの布団や衣類、ダンボールなども巣の材料になる場合があります。忌避剤グッズを利用して大切な衣類を守りましょう。
通路を塞ぐ
対策をしているにもかかわらずネズミが消えない、現れる場合は新たなネズミが浸入しているおそれがあります。また、ネズミを捕獲してもそのあとに侵入経路を塞いでおかなければ新たなネズミを呼び込むことにもなりかねません。
そのため、家にネズミを寄せ付けないためには穴や通路などの侵入口を塞ぐことが大事です。通気口、排水溝などには金網を付けてネズミが入り込めないようにします。壁に隙間や穴がある場合は、防鼠パテなどで塞いでおきましょう。
まとめ
ネズミを完全に家から追い出すためには、捕まえる・追い出す、侵入口を塞ぐ、巣を撤去するという3つの点が大切です。しかしながら、ネズミは捕まえた後での処分に困るというのが実際問題でもあります。
「ネズミを捕まえたはいいが駆除する方法がわからない…」「できればネズミの顔も見たくもない…」なんて方は、ネズミ駆除業者に依頼するのが一番です。ネズミは繁殖する生き物のため、一刻も早い駆除をオススメします。
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